
2025/02/08(土)
ことしのノーベル化学賞に、全く新しいたんぱく質を設計することに成功したアメリカのワシントン大学の研究者と、たんぱく質の立体構造を高精度に予測するAI=人工知能を開発したイギリスの企業の2人の研究者の合わせて3人が選ばれました。
スウェーデンのストックホルムにあるノーベル賞の選考委員会は、日本時間の午後7時前に記者会見し、ことしの化学賞に、アメリカ、ワシントン大学のデイビッド・ベイカー教授と、アメリカのIT企業、グーグルのグループ会社で、ロンドンに本社のある「DeepMind」(ディープマインド)社の▼デミス・ハサビスCEO、それに、研究チームの▼ジョン・ジャンパー氏の合わせて3人を選んだと発表しました。
ノーベル賞の選考委員会は3人の選考理由について、「ベイカー教授はアミノ酸を使って、まったく新しいたんぱく質を設計することに成功した。また、ハサビス氏とジャンパー氏は、たんぱく質の複雑な構造を予測するという50年来の問題を解決するAIモデルを開発した。このAIモデルは190か国、200万人以上の人々に利用されている。たんぱく質はホルモンやシグナル物質、抗体などとして機能し、生命はたんぱく質がなければ存在できない。たんぱく質の構造を予測し、独自のたんぱく質を設計できるようになったことは人類にとって最大の利益だ」と評価しています。
「アルファフォールド」はすでに形がわかっているたんぱく質のアミノ酸のつながり方をAIに学習させることで、折りたたまれた状態の立体構造を高精度に予測することができ、これまで、多くの研究者が特定した2億個のたんぱく質の構造を予測することに成功しました。
また、ハサビス氏とジャンパー氏は「アルファフォールド」と呼ばれるAI=人工知能モデルを開発しました。たんぱく質は種類の異なる複数のアミノ酸がつながり、さらに複雑に折りたたまれることによって機能しますが、その立体構造の解明は長年にわたり、難問とされてきました。
ノーベル賞の選考委員会は3人の選考理由について、「ベイカー教授はアミノ酸を使って、まったく新しいたんぱく質を設計することに成功した。また、ハサビス氏とジャンパー氏は、たんぱく質の複雑な構造を予測するという50年来の問題を解決するAIモデルを開発した。このAIモデルは190か国、200万人以上の人々に利用されている。たんぱく質はホルモンやシグナル物質、抗体などとして機能し、生命はたんぱく質がなければ存在できない。たんぱく質の構造を予測し、独自のたんぱく質を設計できるようになったことは人類にとって最大の利益だ」と評価しています。
「アルファフォールド」はすでに形がわかっているたんぱく質のアミノ酸のつながり方をAIに学習させることで、折りたたまれた状態の立体構造を高精度に予測することができ、これまで、多くの研究者が特定した2億個のたんぱく質の構造を予測することに成功しました。