
2025/07/25(金)
2025年7月、Googleフォトに待望のAI新機能が追加されました。静止画から動画を自動生成する「Photo to Video」と、写真をイラストやアニメ風に変換する「Remix」機能です。これらの機能により、私たちの思い出の楽しみ方が大きくアップグレードされそうです。
現在のところ、これらの機能は英語版のみで提供されており、日本語版での利用開始時期は未定です。しかし、Googleの最新AI技術「Veo 2」を活用したこれらの機能は、写真の新たな可能性を切り開く画期的なものと考えられます。
特に注目すべきは、これまで静止画として保存していた旅行の思い出や日常の瞬間が、AIの力で動きのある映像として蘇ることです。大量にある過去の写真が、まったく新しい形で楽しめるようになる可能性があります。
目次
「Photo to Video」は、静止画から最大6秒の動画を自動生成する機能です。この機能の最大の魅力は、音が自動的に映像になる点にあります。つまり、もともと静止画だった写真が、AIの解析により自然な動きを持った映像として生まれ変わるのです。
具体的な仕組みとしては、AIが写真内の要素を分析し、人物や物体の動きを予測して動画化します。例えば、風景写真であれば雲の動きや水の流れを、人物写真であれば自然な表情の変化や髪の揺れなどを追加することで、静止画に命を吹き込みます。
この機能は、Google Photosアプリ内で対象の写真を選択し、編集メニューから「Photo to Video」を選択するだけで利用できます。「さりげない動き」を自動適用するか、エフェクトを手動で選択することも可能です。
「Remix」機能は、写真をさまざまなスタイルに変換できる機能です。スタイルを選択して写真を選ぶと、複数の写真を選択することも可能で、「ジェネレート」ボタンを押すことで変換が実行されます。
この機能では、例えば以下のような変換が可能です:
これらの新機能は、GoogleのAI技術「Gemini 2.0 Image」と動画生成AI「Veo 2」を活用していると考えられます。ただし、現時点でのGemini 2.0 Imageは、ChatGPTのGPT Imageと比較すると若干再現精度が低い印象があります。
しかし、Googleの技術は継続的にアップデートされており、今後さらなる精度向上が期待できます。特に、Googleフォトに統合されることで、過去の写真を自動的に処理し、新しいバリエーションを作成する機能の実現も視野に入ってきます。
例えば、将来的には以下のような機能が実現される可能性があります:
これらの新機能は、Googleフォトの「Create」タブに集約されます。ここには「Photo to Video」や「Remix」以外にも、今後さまざまなクリエイティブツールが追加される予定です。
クリエイティビティを発揮するためのツールが整理され、より直感的に利用できるようになると期待されます。
Googleは、AI生成コンテンツの透明性確保にも力を入れています。新機能で作成された写真や動画には、目に見えないデジタル透かしが含まれるため、AI生成コンテンツであることが識別可能です。
具体的な安全対策として、以下の仕組みが導入されています:
これらの対策により、ユーザーは安心してAI機能を活用できるとともに、コンテンツの真正性を確認することも可能になります。
これらの新機能により、日々の生活がより楽しくなることが期待されます。特に以下のような場面での活用が考えられます:
旅行先で撮影した静止画が動画として蘇ることで、その場の雰囲気をより鮮明に思い出すことができます。風景写真に動きが加わることで、まるでその場にいるような臨場感を再現できるでしょう。
家族の記念写真をアニメ風やイラスト風に変換することで、子どもたちにも喜ばれる作品を作成できます。また、静止画から動画を生成することで、より印象的な家族の記録を残すことが可能になります。
従来の静止画投稿に加えて、AI生成された動画やスタイル変換された画像をシェアすることで、より注目を集める投稿が可能になります。
現在のところ、これらの機能には以下の制約があります:
また、AI生成機能を使用する際は、著作権や肖像権などの法的な側面にも注意が必要です。特に他人の写真を使用する場合は、適切な許可を得ることが重要です。
GoogleフォトのAI新機能「Photo to Video」と「Remix」は、私たちの写真体験を根本的に変える可能性を秘めています。主なポイントをまとめると以下の通りです:
これらの機能により、単なる写真保存アプリだったGoogleフォトが、創造性を刺激するクリエイティブプラットフォームへと進化しています。日本語版の提供開始が待ち遠しく、私たちの思い出がどのような新しい形で蘇るのか、非常に楽しみです。
本記事の内容は、以下の資料も参考にしています:
「Photo to Video」は、Googleフォトに追加されたAI機能の一つで、静止画を最大6秒の短い動画に自動変換する機能です。AIが写真内の要素を分析し、動きを予測して動画化します。例えば、風景写真なら雲の流れを、人物写真なら表情の変化などを加えて、静止画に命を吹き込みます。
「Remix」機能は、Googleフォト内の写真を様々なスタイルに変換できるAI機能です。例えば、写真をイラスト風、コミック風、3Dアニメーション風などに変換したり、水中を泳ぐエフェクトや双子になるエフェクトなどを追加したりできます。創造性豊かな作品を簡単に作成できます。
現在のところ、「Photo to Video」と「Remix」機能は英語版Googleフォトでのみ提供されており、日本語版での利用開始時期は未定です。今後のアップデートで日本語版でも利用できるようになることが期待されます。
はい、GoogleはAI生成コンテンツの透明性確保に力を入れています。新機能で作成された写真や動画には、目に見えないデジタル透かしが含まれており、AI生成コンテンツであることが識別可能です。また、IPTCメタデータの活用やSynthID技術なども導入されています。
Googleフォトに追加された「Photo to Video」や「Remix」などの新しいクリエイティブツールは、「Create」タブに集約されています。コラージュやハイライト動画の作成機能なども、このタブから利用できます。
Workstyle Evolution代表。18万人超YouTuber&『ChatGPT最強の仕事術』著者。
株式会社Workstyle Evolution代表取締役。YouTubeチャンネル「いけともch(チャンネル)」では、 AIエージェント時代の必須ノウハウ・スキルや、最新AIツールの活用法を独自のビジネス視点から解説し、 チャンネル登録数は18万人超(2025年7月時点)。