
2025/09/11(木)
Google Gemini Enterpriseが、従来のエージェントスペースからリブランディングして本格始動しました。OpenAIに対抗する形で発表されたこの新サービスは、月額25ドルという手頃な価格設定で中小企業でも導入しやすく、ワークフロー型エージェントの構築やNotebookLMの統合など、企業の業務自動化を根本から変革する可能性を秘めています。
私自身、このサービスに大きな期待を寄せており、すでに登録を完了しました(招待待ち)。従来のエージェントスペースが50人以上・月50ドルという高いハードルだったのに対し、今回のGemini Enterpriseは格段に導入しやすい価格設定となっています。本記事では、この革新的なAIプラットフォームの全貌を詳しく解説していきます。
目次
Gemini Enterpriseは、Googleが従来提供していたエージェントスペースをリブランディングし、大幅に機能強化した企業向けAIプラットフォームです。単なる名称変更ではなく、価格体系から機能まで抜本的に見直されています。
最も注目すべき変更点は価格設定です。従来のエージェントスペースは50人以上からの契約で1人当たり月50ドルという、中小企業には手の届きにくい価格でした。これに対してGemini Enterpriseは1人当たり月25ドル程度から利用可能で、導入のハードルが大幅に下がりました。
私も以前のエージェントスペースは価格の高さから導入を見送っていましたが、今回の価格設定であれば「トライしやすい」と感じ、実際に登録手続きを完了しました。現在は利用開始の連絡待ちの状況ですが、この価格帯であれば多くの中小企業が検討対象にできると考えています。
Gemini Enterpriseは、企業のAI活用を包括的にサポートする6つの主要コンポーネントで構成されています。
独自のエージェントを構築できる中核機能です。従来のチャット型AIとは異なり、ワークフロー型のエージェントを作成できる点が特徴的です。ただし、現時点では「GPTのようなライトな設計」という印象もあり、今後の機能拡張に期待したいところです。
プログラミング知識がなくても、ノーコードでエージェントを作成できる機能です。これにより、技術者でない業務担当者でも自社の業務に特化したAIエージェントを構築できるようになります。
Google製の標準エージェントに加え、サードパーティが開発したエージェントも活用できます。エージェントギャラリーから目的に応じたエージェントを選択し、すぐに業務に活用できる仕組みです。
企業の各種データソースからコンテキストを取得し、エージェントが適切な行動を取れるよう支援します。企業ごとに自動構築されるナレッジグラフを基盤として、データソースからの情報を理解・活用する仕組みが構築されています。
エージェントの利用権限や共有設定を細かく管理できます。企業のセキュリティポリシーに応じて、適切なアクセス制御を実現できる重要な機能です。
エージェント同士の連携が可能で、複数のエージェントが協調して複雑な業務プロセスを自動化できます。これにより、単体のエージェントでは実現できない高度なワークフロー自動化が期待できます。
Gemini Enterpriseには、NotebookLM Enterpriseが統合されています。これまで個別のサービスとして提供されていたNotebookLMが、企業向けプラットフォームの一部として「いろんなところから活用できる」ようになったことは、大きな進歩と言えるでしょう。
NotebookLMの企業版統合により、文書分析や知識管理の機能が大幅に強化され、より実用的なビジネス活用が可能になると期待されます。
Gemini Enterpriseは、Google Workspaceとは別の独立したサービスとして提供されます。Google Workspaceのアドオンという位置づけで、既存のWorkspace環境に追加する形での導入となります。
この構成により、「GoogleワークスペースでGeminiやNotebookLMに慣れて、さらに上流の活用をしたかったら有料で追加利用する」という段階的な導入が可能になります。企業にとっては、まずは標準機能で試用し、効果を確認してから本格導入を検討できるため、リスクを抑えた導入が可能です。
OpenAIをはじめとする競合サービスと比較して、Gemini Enterpriseの最大の特徴はワークフロー型エージェントの構築に特化している点です。単発のタスク処理ではなく、複数のステップからなる業務プロセス全体を自動化できる設計となっています。
また、価格面でも導入しやすい水準(+25ドル/人)に設定されており、中小企業でも導入を検討しやすい価格帯を実現しています。これは、Googleが企業向けAI市場でのシェア拡大を狙った戦略的な価格設定と考えられます。
現時点では、Gemini Enterpriseはまだ完全にサービス開始されておらず、登録後に利用開始の連絡を待つ状況です。私自身も登録は完了していますが、実際の利用はこれからという段階です。
また、ワークフロー機能については「GPTのようなライトな設計」という印象もあり、期待していた高度な自動化機能については、実際に使用してみないと判断が難しい状況です。「これだったらGeminiでいいじゃん」と感じる部分もあるため、差別化された価値を提供できるかが今後の課題となるでしょう。
しかし、6つのコンポーネントによる包括的なアプローチや、エージェント同士の連携機能など、従来のAIサービスにはない特徴的な機能も多数搭載されています。「機能が便利であって使える幅が広ければ」、Google Workspaceの上に追加する価値は十分にあると考えています。
Google Gemini Enterpriseは、従来のエージェントスペースから大幅にリニューアルされた企業向けAIプラットフォームです。主なポイントを整理すると以下の通りです:
現在はサービス開始前の段階ですが、価格設定と機能の組み合わせを考えると、企業のAI活用を大きく前進させる可能性を秘めたサービスと言えるでしょう。実際に利用開始となった際には、その効果と使い勝手について詳しく検証していきたいと思います。
Google Gemini Enterpriseは、Googleが提供する企業向けのAIプラットフォームです。従来のエージェントスペースをリブランディングし、機能と価格体系を大幅に見直しました。ワークフロー型エージェントの構築やNotebookLMの統合により、企業の業務自動化を支援します。
Gemini Enterpriseは、1人あたり月額25ドル程度から利用可能です。従来のエージェントスペースが1人あたり月額50ドル(50人以上)だったのに比べ、大幅に価格が引き下げられました。これにより、中小企業でも導入しやすくなっています。
Gemini Enterpriseでは、ワークフロー型エージェントの構築、ノーコードでのエージェント開発、データソース連携によるコンテキスト理解、エージェントの利用権限管理、エージェント同士の連携などが可能です。また、NotebookLM Enterpriseが統合されており、文書分析や知識管理にも活用できます。
Gemini Enterpriseは、Google Workspaceとは別の独立したサービスとして提供されますが、Google Workspaceのアドオンとして追加する形で導入できます。既存のWorkspace環境に追加することで、段階的な導入が可能です。
Gemini Enterpriseはまだ完全にサービス開始されておらず、登録後に利用開始の連絡を待つ必要があります。また、ワークフロー機能については、実際に使用してみないと高度な自動化機能の実現度合いを判断することが難しい場合があります。
Workstyle Evolution代表。18万人超YouTuber&『ChatGPT最強の仕事術』著者。
株式会社Workstyle Evolution代表取締役。YouTubeチャンネル「いけともch(チャンネル)」では、 AIエージェント時代の必須ノウハウ・スキルや、最新AIツールの活用法を独自のビジネス視点から解説し、 チャンネル登録数は18万人超(2025年7月時点)。