
2025/08/28(木)
AIコーディング支援ツールが急速に普及する中、Claude Code、OpenAI Codex、Gemini CLIという3つの主要ツールが開発現場で注目を集めています。しかし、それぞれに異なる特徴があり、どのツールをどの場面で使うべきか迷っている開発者も多いのではないでしょうか。
私も非エンジニアながら3つをそれぞれ使っていますが、正直どう使い分けていればいいのかよくわかりませんでした。
そこで今回、最新のGPT-5 Proに各ツールの使い分けについて詳しく聞いてみたところ、非常に納得感のある回答を得ることができました。この記事では、その見解を基に、3つのツールの特徴と最適な使い分け方法を詳しく解説します。
GPT-5 Proの分析によると、各ツールには明確な得意分野があり、以下のような使い分けが最も効果的だと考えられます。
「素早く端末、それから開発環境、IDEクラウドを確認しながら長時間の自動タスクを任せたいなら、OpenAI Codexがいい」というのがGPT-5 Proの見解です。
Codexの最大の強みは、クラウド側で動作する安定性と視認性の高さにあります。実際にCodexを使用すると、現在何を依頼しているのかがパッと全部分かるようになっており、自分の状況やIDEの動き、クラウド上での処理状況を全てチェックできます。この透明性の高さが、長時間にわたる複雑なタスクを安心して任せられる理由です。
特に以下のような場面でCodexが威力を発揮します:
「ターミナル中心で計画実行、チェックポイント巻き戻しを制御しつつ、GitHub自動化まで一気通貫ならClaude Code」というのが、GPT-5 Proの評価です。
Claude Codeはターミナルや画面でバーッとやってくれて、かなり賢いのが特徴です。最近では自分でチェックポイントを作成してくれるため、何か問題が発生した際の巻き戻しも簡単に行えます。これにより、開発者は「改造するだけ」という状態まで作業を効率化できます。
Claude Codeが最適な場面:
ただし、Claude CodeはProプランからの利用となるため、料金が結構高いという点が導入のハードルとなる可能性があります。
「無償枠の広さと1メガトークンの巨大コンテクスト、Google検索グラウンディングやVertex AI連携重視ならGemini CLI」というのがGPT-5 Proの推奨です。
Gemini CLIは完全なオープンソースで無償枠が非常に大きいという特徴があります。これにより、コストを抑えながら大規模な開発プロジェクトに取り組むことが可能です。
Gemini CLIの主な活用場面:
GPT-5 Proの提案を基に、実際の開発現場での使い分け戦略をまとめると以下のようになります。
普段はCodexかClaude Codeがメインとなります。この2つのツールは、それぞれ異なる開発スタイルに対応しており、開発者の好みや作業環境に応じて選択できます。
開発スタイル | 推奨ツール | 理由 |
GUI中心の開発 | OpenAI Codex | 視覚的な確認がしやすく、進捗管理が容易 |
ターミナル中心の開発 | Claude Code | コマンドライン操作に最適化されている |
チーム開発 | OpenAI Codex | 作業状況の共有と確認が容易 |
個人開発・実験 | Claude Code | チェックポイント機能で安全に実験可能 |
「でかい文脈がウェブを活用するのであれば、Gemini CLIを補完的に使えばいい」というのがGPT-5 Proの提案です。
つまり、メインツールとしてCodexやClaude Codeを使いつつ、以下のような特定の場面でGemini CLIを活用するのが効果的です:
GPT-5 Proは「クリティカルな変更はクロスレビューするのがいい」と提案しています。これは、重要なシステムの変更を行う際は、複数のツールで結果を確認し合うことで、より安全で確実な開発を行うという考え方です。
具体的には:
使い分けを検討する上で重要な要素が料金体系です。それぞれのツールには異なる料金モデルがあります。
ChatGPTの有料版で使えるため、既にChatGPT Plusを契約している開発者にとっては追加コストなしで利用できます。月額20ドルのChatGPT Plus契約で、Codexの機能を含む包括的なAI支援を受けられるのは大きなメリットです。
Proプランからの利用となるため、料金が結構高いのが特徴です。高機能である分、導入コストが高くなる傾向があり、個人開発者や小規模チームにとってはハードルが高い可能性があります。
無料でも使えるため、使えるシーンが最も広いツールです。特に学習目的や小規模なプロジェクト、コスト削減が重要な場面では非常に有効な選択肢となります。
GPT-5 Proの分析に基づく3つのAIコーディング支援ツールの使い分け戦略をまとめると、以下のポイントが重要です:
これらのツールを適切に使い分けることで、開発効率を大幅に向上させながら、コストと品質のバランスを最適化できます。まずは自分の開発スタイルと予算に合ったツールから始めて、徐々に使い分けのスキルを身につけていくことをお勧めします。
OpenAI Codexは、クラウド上で動作する安定性と視認性の高さが強みです。大規模なリファクタリング、長時間にわたる自動化タスク、チーム開発での進捗確認など、長時間の自動タスクや大規模開発に適しています。GUI中心の開発スタイルにも向いています。
Claude Codeは、ターミナル中心の開発ワークフローに最適化されています。GitHub連携の自動化や、チェックポイント管理が重要な実験的な開発にも向いています。ターミナルや画面での操作に慣れている開発者にとって、効率的なツールとなるでしょう。
Gemini CLIは、無償枠が広く、1メガトークンという巨大なコンテクストを扱える点が大きなメリットです。コストを抑えながら大規模な開発プロジェクトに取り組みたい場合や、Web情報を活用した開発、Google Cloud Platformとの連携が必要な場合に適しています。
OpenAI CodexはChatGPTの有料版に含まれているため、ChatGPT Plusユーザーは追加コストなしで利用できます。Claude CodeはProプランからの利用となり、高機能ですが導入コストが高めです。Gemini CLIは無料でも利用できるため、コストを抑えたい場合に適しています。
重要なシステムの変更を行う際は、複数のAIコーディング支援ツールで結果をクロスレビューすることが推奨されます。例えば、Claude Codeで実装した内容をCodexで検証したり、Codexで生成したコードをGemini CLIで評価したりすることで、より安全で確実な開発が可能です。重要な変更前には、必ず人間による最終確認を実施しましょう。
Workstyle Evolution代表。18万人超YouTuber&『ChatGPT最強の仕事術』著者。
株式会社Workstyle Evolution代表取締役。YouTubeチャンネル「いけともch(チャンネル)」では、 AIエージェント時代の必須ノウハウ・スキルや、最新AIツールの活用法を独自のビジネス視点から解説し、 チャンネル登録数は18万人超(2025年7月時点)。