あなたは「無料で使える高品質な動画生成AI」を探していませんか?この記事では、実際に20種類以上のオープンソースAI動画生成モデルをテストした結果から厳選した7つのツールを、具体的な使い分け方とともに詳しく解説します。
この記事はこんな方におすすめです
目次
💡 要点まとめ
オープンソースAI動画生成モデルは、もはや研究室の中だけの存在ではありません。現在では、初期の商用システムに匹敵するレベルの動きの滑らかさ、プロンプトへの忠実度、シーンの一貫性を実現しています。
この記事で紹介するモデルは、推論コードや学習済み重みが公開され、ローカル環境で実行できるモデル(オープンソース/オープンウェイト)を指します。
具体例:
注意:ライセンスはモデルごとに異なります。完全なオープンソースライセンス(Apache 2.0、MITなど)もあれば、独自のライセンスで利用地域や商用利用に条件があるものもあります。利用前に必ず各モデルのライセンスを確認してください。
これらのモデルを使うことで、開発者やクリエイターは以下のことが可能になります。
正直に言うと、適切なモデルを選ぶのは簡単ではありません。
そこで筆者は、同じプロンプト、同じ参考画像、同じワークフローを使ってこれらのモデルを実際にテストしました。この記事では、各モデルが本当に優れている点と、実際の使用で問題になる点を、包み隠さずお伝えします。
オープンソースやオープンウェイトって、ChatGPTやSoraのような普通のAIツールと何が違うんですか?
一番の違いは「自分のパソコンで動かせるかどうか」です。ChatGPTやSoraは企業のサーバーにアクセスして使いますが、オープンソース/オープンウェイトモデルは学習済みのデータ(重み)が公開されているため、自分のパソコンにダウンロードして使えます。インターネットがなくても動作しますし、自分の好みに合わせてカスタマイズすることも可能です。ただし、動かすにはそれなりのスペックのパソコンが必要になります。
⚠️ モデルは頻繁にアップデートされるため、最新の公式情報をご確認ください
| モデル名 | 最適な用途 | 入力形式 | 標準的な解像度 | VRAM要件の目安 |
|---|---|---|---|---|
| HunyuanVideo | 映画品質の動画制作 | テキスト、画像→動画 | 720p | バージョンにより大きく異なる(最新版は14GB〜、初期版は80GB) |
| Mochi 1 | クリエイティブな表現 | テキスト、画像→動画 | 480p | 公式では約60GB推奨 |
| SkyReels V1 | 人物のリアルな表現 | テキスト、画像→動画 | 720p | 24GB以上 |
| LTXVideo | 高速コンテンツ生成 | テキスト、画像、動画→動画 | 設定により変動 | 12GB |
| Wan-2.1 | 低予算セットアップ | テキスト、画像→動画 | 1.3Bモデルは480P推奨 | 1.3Bモデルは8.19GB |
| OpenSora | 長尺動画の研究開発 | テキスト→動画 | チェックポイントにより変動 | 16〜24GB以上 |
| Pyramid Flow | 研究・倫理重視 | テキスト、画像→動画 | 720p | 16GB |
比較表に「VRAM要件」って書いてありますが、これは何のことですか?私のパソコンで動くかどうか心配です…
VRAMはGPUの作業用メモリのことです。AI動画生成は大量の計算が必要なので、十分なVRAMが必要になります。例えば、ゲーム用のミドルクラスGPUで8〜12GB、ハイエンドGPUで24GB程度です。もし手元のパソコンのスペックが分からない場合は、まずWan-2.1のような軽量モデルから試すのがおすすめです。

HunyuanVideoは、Tencentが開発した大規模オープンソース動画生成モデルです。2024年末に初版がリリースされ、2025年11月にはより軽量なバージョン1.5が登場しました。アーキテクチャの特徴は以下の通りです。
💡 他のモデルとの違い
初期のオープンソースモデルが短いクリップや視覚的な目新しさに焦点を当てていたのに対し、HunyuanVideoは長尺動画の一貫性を重視して設計されています。トレーニングでは以下の点が強化されています。
⚠️ バージョンによりハードウェア要件が大きく異なる 初期バージョンは企業グレードのハードウェアが必要でしたが、バージョン1.5では大幅に軽量化され、消費者向けGPUでも動作可能になりました。
複数のモデルを並べて比較テストした結果、HunyuanVideoは一貫して最も「完成度の高い」動画を生成しました。
特に優れているのは物語の連続性です。 時間経過とともに展開するシーンを記述すると、HunyuanVideoはその構造を尊重する可能性が高くなります。
トレードオフは速度とコストです。反復は遅く、実験にはコストがかかります。しかし、映画品質の出力が目標で、ハードウェアに余裕があるなら、現在利用可能な最強のオープンソースオプションです。
重みは無料で入手可能 ただし、Tencent Hunyuan Community Licenseという独自ライセンスで、以下の条件があります。
必ず公式ライセンス条項を確認してください。 公式の学習済みモデルとドキュメントは、TencentのGitHubおよびHugging Faceで入手可能です。

Mochi 1は、Genmo AIがリリースした100億パラメータの動画生成モデルです。非対称拡散トランスフォーマーアーキテクチャを採用しており、リアリズムの最大化よりも制御性とクリエイティブな表現範囲を重視しています。
💡 設計思想の違い
Mochi 1の特徴は、スタイルのバリエーションとプロンプトへの応答性に焦点を当てたトレーニングです。また、LoRA(Low-Rank Adaptation)ベースのファインチューニングをサポートしているため、特定のビジュアル言語やニッチな用途にモデルを適応させたいクリエイターにとって魅力的です。
Mochiは、HunyuanVideoとは異なる哲学を反映しています。より低い解像度を受け入れる代わりに、より速い反復とより広いクリエイティブの自由を提供します。
Mochi 1は、プロダクションエンジンというより、クリエイティブな楽器のような感覚です。
抽象的またはスタイライズされたプロンプトに対しては優れたパフォーマンスを発揮します。しかし、シーンが複雑になったり、リアリスティックになったりすると、限界が現れます。
こんな方におすすめ:
映画品質や商業用途の場合は、慎重なキュレーションが必要です。
完全無料のオープンソース GitHubおよびHugging Faceでトレーニングスクリプトとともに利用可能です。

SkyReels V1は、HunyuanVideoをベースにしたコミュニティ主導のファインチューンモデルで、映画やテレビ映像を使って特別にトレーニングされています。主な焦点は人間のリアリズムです。
広範なカバレッジではなく、SkyReelsは領域を絞り込んでいます。一般性を犠牲にして、キャラクター主導のシーン、特に対話や感情表現でのパフォーマンスを向上させています。
人間中心のシーンでは、SkyReelsは汎用モデルよりも明らかに優れた結果を生み出します。顔は安定しており、表情は偶然ではなく意図的に感じられます。
限界はスコープです。人間のストーリーテリング以外では、その利点は減少します。これは専門ツールであり、汎用ツールではありません。

LTXVideoは、Lightricksが開発した速度と効率に最適化された拡散ベースの動画モデルです。最大のリアリズムよりも高速生成を優先しています。
💡 対応する入力形式が豊富
これらの柔軟性により、反復的なコンテンツ作成パイプラインに適しています。
⚠️ 2026年1月初めにLTX-2がリリースされました LTX-2は4K対応、音声同期生成などの大幅な機能拡張が行われた新バージョンです。初期のLTX-Videoよりも大幅に性能が向上しています。
実際のテストでは、LTXVideoはショーケースモデルというより、プロダクションユーティリティのように振る舞います。
その決定的な強みは、ビジュアルの野心ではなくワークフローの信頼性です。同じプロンプトで繰り返し実行する場合—ペーシング、フレーミング、または被写体の強調を調整する場合—モデルは迅速かつ予測可能に応答します。
モーションクオリティはシンプルですが安定しています。 短いクリップが崩れることはめったになく、時間的なアーティファクトは限定的です。これは、実際のコンテンツパイプラインではピーク忠実度よりも重要です。
こんな用途に最適
シーンが複雑さを要求すると、限界が現れます。カメラの動きは平坦になりがちで、深度は限定的、長いシーケンスは視覚的な興味を維持するのに苦労します。映画的なストーリーテリングでは、天井が明らかになります。しかし、それはこのモデルのポイントではありません。
反復速度、運用の一貫性、既存パイプラインへの統合を優先するなら、LTXVideoは現在利用可能な最も実用的なオープンソース選択肢の1つです。
重みは無料で入手可能 ただし、独自のライセンス(Open Weights LicenseまたはLTX-2 Community License Agreement)で、以下の条件があります。
必ず公式ライセンス条項を確認してください。 唯一のコストは、ローカルまたはセルフホスト環境でモデルを実行する際のGPUインフラストラクチャです。

Wan-2.1は、Alibabaの研究チームが開発した軽量オープンソースモデルです。消費者向けGPUで動作しながら、許容可能な動きの品質を維持するように明示的に設計されています。
💡 モデルバリエーション
Wan-2.1は、テストしたすべてのモデルの中で最高の品質対ハードウェア比を実現しています。
特に1.3Bモデルは、8.19GBのVRAMで480P動画を生成でき、そのサイズに対して期待以上に滑らかな動きと、より少ない時間的なグリッチを一貫して生成します。
画像→動画のパフォーマンスが特に優れています。
これらの微妙な動きが、制御され自然に感じられます。
テキスト→動画の結果はより保守的ですが、シーン構造は通常、大きな崩壊なしに保たれます。
トレードオフは視覚的な深度です。 Wan-2.1がドラマチックなカメラワークや豊かな映画的構図を生み出すことはめったにありません。シーンは安全で抑制的に感じられます。また、1.3Bモデルで720Pを生成することは技術的に可能ですが、480Pと比較して不安定です。
しかし、ハイエンドハードウェアにアクセスできない個人クリエイターや小規模チームにとって、この制限は妥当です。
消費者向けハードウェアで確実に動作し、それでも使用可能な動画を提供するモデルが必要な場合、Wan-2.1は現在最も信頼できるオプションです。
Alibabaによる無料オープンソースモデル 現在のライセンスの下では、サブスクリプション費用や商業利用料金はありません。

OpenSoraは、OpenAIのSoraで実証されたアイデアに触発されたオープンソースイニシアチブですが、透明性と再現性を第一級の目標として構築されています。
単一の洗練された製品ではなく、OpenSoraは大規模拡散モデルがテキストプロンプトからより長く、より一貫性のある動画を生成する方法を探求する研究主導のエコシステムです。
💡 OpenSoraの焦点
これらは、初期のオープンソース動画モデルが苦労していた領域です。
プロジェクトは、トランスフォーマーベースの動画拡散、大規模データセット、分散トレーニング技術を実験して、短いループ状のクリップを超えて、物語の連続性を持つ構造化されたシーケンスに向けて前進しています。
OpenSoraの位置づけ
OpenSoraは、すぐに使えるクリエイターツールではなく、基盤モデルおよび研究プラットフォームとして理解するのが最適です。これは、UIを通じて単にクリップを生成するのではなく、最先端のテキスト→動画システムを研究、拡張、または構築したい開発者、研究者、チームを対象としています。
実際のテストから、OpenSoraはクリエイター向けビデオツールとは根本的に異なると感じます。複雑さを隠そうとはしません。代わりに、大規模動画生成に関わるトレードオフを露出させます。
OpenSoraが際立っているのは、その野心です。 短く、視覚的に心地よいが脆弱なクリップを生成する初期のオープンソースビデオモデルと比較して、OpenSoraは時間を第一級の次元としてモデル化する明確な試みを行っています。うまく機能すると、シーンはリセットするのではなく進化し、動きは偶然ではなく計画的に感じられます。
⚠️ ただし、結果は慎重なチューニングなしでは一貫していません。
プロンプトの言い回し、サンプリングステップ、解像度の選択が出力に大きな影響を与えます。実用的には、OpenSoraは今日コンテンツパイプラインに組み込むものではありません。将来のビデオシステムを探求しているチームや、オープンソースがプロプライエタリモデルにどれだけ近づけるかをベンチマークしている開発者に適しています。
こんな方におすすめ
スピードや信頼性が目標の場合、より製品化されたツールの方が使いやすいでしょう。
完全無料のオープンソース ライセンス費用はありませんが、モデルを実行するには相当なGPUリソースが必要であり、大規模に展開する場合はインフラストラクチャコストが発生します。

Pyramid Flowは、完全にオープンなデータセットでトレーニングされた自己回帰型動画モデルです。その設計は透明性と再現性を優先しています。
Pyramid Flowは、このリストのほとんどのモデルとは根本的に異なると感じます。自己回帰型アーキテクチャから透明なデータセット選択まで、研究優先の考え方で構築されています。この意図は、長所と短所の両方に明確に現れています。
テストでは、Pyramid Flowは中程度の長さのクリップにわたって一貫した動きを生成し、同様の規模の多くのモデルよりも拡散関連のアーティファクトが少なくなっています。動きは構造化され意図的に感じられ、特に急激な変化ではなく段階的な遷移を伴うシーンで顕著です。
ただし、ワークフローは速度や使いやすさに最適化されていません。セットアップには技術的な知識が必要で、推論はコンテンツ制作向けに設計されたモデルよりも遅くなります。これにより、マーケティングやソーシャルワークフローでの魅力が制限されます。
Pyramid Flowが優れているのは信頼性です。 トレーニングデータ、方法論、制限が明確に文書化され、監査可能なモデルが必要な場合、これはオープンソース動画生成における数少ない強力なオプションの1つです。
MITライセンスでリリース すべてのコード、重み、データセットは無料で利用可能で、使用または商業的制限はありません。
筆者は20種類以上のオープンソース動画モデルをテストし、このリストを7つに絞り込みました。
✅ 公平な比較のために、同じプロンプトとクリップをすべてのモデルで実行し、違いを分離しました。
オープンソースAI動画は急速に進化しています。
今後、以下の進化が期待されます。
7つもモデルがあって、どれを選べばいいか全然分かりません…結局どうやって決めればいいんでしょうか?
まずは「何を作りたいか」から考えましょう。YouTubeやSNS用の短い動画なら高速生成のLTXVideo、映画のような高品質な動画ならHunyuanVideo、予算を抑えたいならWan-2.1がおすすめです。最初から完璧なモデルを選ぶ必要はありません。まずは軽量なモデルで試してみて、物足りなくなったらより高性能なモデルに移行する、というステップが現実的です。
用途別おすすめモデル
→ Wan-2.1 8GBのGPUで動作し、コストパフォーマンス最強
→ HunyuanVideo 映画品質を求めるプロフェッショナル向け
→ LTXVideo 高速生成で大量のコンテンツ制作に対応
→ Mochi 1 クリエイティブな自由度を重視
→ Pyramid Flow または OpenSora 透明性と拡張性を重視
→ Sora(商用サービス) まずは簡単なものから始めたい方に
💡 ポイント
実際に本格導入する前に、必ず小規模でテストしてください。小さな違いが、実際の運用では大きな影響を与えます。
A. テキストや画像から動画を生成するモデルで、コードと学習済みの重みが公開されているものを指します。これにより、誰でも自由にダウンロードして使用、カスタマイズできます。
A. はい、モデル自体は無料です。ただし、実行するためのハードウェア(GPUなど)のコストは別途必要です。ライセンス料や使用料は発生しません。
A. モデルによって異なります。
A. HunyuanVideoとSkyReels V1がおすすめです。
A. 各モデルのライセンスを確認してください。多くは商用利用を許可していますが、一部は制限があります。必ず公式ドキュメントで最新のライセンス条項を確認することをおすすめします。
A. 以下の進化が予想されます。
技術の進歩により、より多くの人が高品質な動画生成AIを利用できるようになるでしょう。
Magic Hour共同創業者兼CEO。Y Combinator採択歴を持つ起業家。
AI動画生成プラットフォーム「Magic Hour」の共同創業者兼CEO。Y CombinatorのWinter 2024バッチに採択された実績を持つ起業家である。Meta(旧Facebook)ではデータサイエンティストとして、新規プロダクト開発部門「New Product Experimentation(NPE)」にて0→1のコンシューマー向けソーシャルプロダクトの開発に従事した経験を有する。
この記事は著者の許可を得て公開しています。
元記事:Best Open Source AI Video Generation Models
Workstyle Evolution代表。18万人超YouTuber&著書『ChatGPT最強の仕事術』は4万部突破。
株式会社Workstyle Evolution代表取締役。YouTubeチャンネル「いけともch(チャンネル)」では、 AIエージェント時代の必須ノウハウ・スキルや、最新AIツールの活用法を独自のビジネス視点から解説し、 チャンネル登録数は18万人超(2025年7月時点)。