
2025/07/19(土)
DifyのワークフローをMCP(Model Context Protocol)として公開し、Claudeから利用する試みで、試行錯誤の上に、ついに成功を収めることができました。しかし、その過程で発見した重要なポイントがあります。それは「日本語はダメ」という、一見すると意外な制約でした。
今回の成功事例では、YouTubeから適切なクエリを持ってきて回答するワークフローを構築しました。例えば「Claudeについての最新ニュースを紹介して」と入力すると、MCPとして設定された「get_data_from_youtube_log」がClaudeから呼び出され、Dify側でGemini 2.5がクエリを最適化し、ログから検索してQ&Aでデータを取得するという仕組みです。
目次
MCPを通じてDifyのワークフローをClaudeから呼び出すと、以下のような処理フローが実行されます:
実際の動作では、若干の処理時間はかかりますが、外部の処理をMCPで導入できることの価値は非常に大きいと感じています。取得されるデータには動画のタイトルや内容が含まれ、元データはIDで管理されているため、プロンプトで「YouTubeリンクにして」と指示することで、適切な形式での連携も可能です。
前回の動画でDifyをMCP活用する際に失敗した原因は、実は非常にシンプルでした。問題はワークフロー名が日本語になっていたことです。
DifyのMCP連携における制約は以下の通りです:
ワークフローを作成する際、説明欄でMCPのパラメータやデータ形式を記述しますが、この説明文が日本語だとバグが発生します。MCPの仕様上、英語での記述が必要となります。
ワークフロー名には厳格な制約があります:
この制約の背景には、DifyのMCP設定における技術的な仕様があります。コネクタ設定で使用される「ツール名」が、作成したワークフロー名と完全に一致する仕様になっているためです。つまり、ワークフロー名 = ツール名という関係性があり、ツール名の制限がそのままワークフロー名の制限となっています。
成功するためのポイントを整理すると:
設定項目 | 正しい設定 | NGな設定例 |
ワークフロー名 | get_data_from_youtube_log | YouTubeデータ取得、youtube-データ-取得 |
説明文言語 | 英語で記述 | 日本語で記述 |
文字数制限 | 64文字以内 | 65文字以上 |
これらの制約を守ることで、DifyのワークフローをMCPとして公開し、Claudeから問題なく利用することができるようになります。
今回の成功により、DifyのワークフローをMCPとして簡単に公開し、Claudeから使用することができるようになりました。これにより、打ち手が大幅に広がると考えています。
具体的なメリットとしては:
ただし、導入直後は認識に時間がかかったり、若干の挙動の不安定さがある場合もあります。それでも、手軽に公開できる利便性を考えると、今後の可能性は非常に高いと感じています。
改めて、DifyワークフローのMCP連携成功のポイントは以下の通りです:
これらの制約を理解し適切に設定することで、DifyとClaudeの強力な連携が実現でき、AI活用の幅が大きく広がります。特に、複雑な外部処理をDify側で実行し、その結果をClaudeの自然言語処理能力と組み合わせることで、従来では困難だった高度なAIアプリケーションの構築が可能になります。
DifyのワークフローをMCP(Model Context Protocol)として公開し、Claudeから利用する場合、ワークフローの説明文を日本語で記述するとバグが発生する可能性があります。MCPの仕様上、説明文は英語で記述する必要があります。
Difyのワークフロー名をMCP連携で使用する場合、いくつかの制約があります。ワークフロー名には小文字のみを使用し、使用できる記号はハイフン(-)またはアンダースコア(_)のみです。また、文字数は64文字以内に制限されています。
DifyのワークフローをMCPとして公開することで、ClaudeからDifyの機能を利用できるようになります。これにより、複雑な処理をDify側で実行し、その結果をClaudeで活用したり、Difyのワークフローを様々なMCP対応ツールから利用できるようになるなど、AI活用の幅が広がります。
DifyでMCPツールとして設定したワークフローがClaude側で即座に認識されない場合があります。この場合は、数分待ってから再度試行することで解決することが多いです。時間をおいて再度試してみてください。
DifyでYouTubeのデータを取得した場合、元データがIDで管理されているため、そのままではリンクとして機能しないことがあります。その場合、Claudeへのプロンプトで「YouTubeリンクに変換して」と指示することで、適切な形式に変換できます。
Workstyle Evolution代表。18万人超YouTuber&『ChatGPT最強の仕事術』著者。
株式会社Workstyle Evolution代表取締役。YouTubeチャンネル「いけともch(チャンネル)」では、 AIエージェント時代の必須ノウハウ・スキルや、最新AIツールの活用法を独自のビジネス視点から解説し、 チャンネル登録数は18万人超(2025年7月時点)。