
2025/10/12(日)
OpenAIが2025年10月に発表した新しいブラウザ「ChatGPT Atlas」を実際に使ってみました。従来のPerplexity Cometと比較して、エージェントモードやチャット機能がどのように進化しているのか、実際の操作画面とともに詳しくレビューします。
目次
ChatGPT Atlasは、OpenAIが開発したChatGPT機能を内蔵したウェブブラウザです。単なる検索ツールではなく、ブラウジング中にいつでもChatGPTと対話できるという点が最大の特徴です。
従来のブラウザとは異なり、どのウェブページを見ている時でも、右上に表示される「Ask ChatGPT」ボタンから瞬時にAIアシスタントにアクセスできます。これにより、調べ物をしながら疑問に思ったことを即座に質問したり、表示されているコンテンツについて深掘りした分析を求めたりすることが可能になります。
MacBook Airでの実際のインストール体験をお伝えします。まず、公式サイトからダウンロードし、通常のMacアプリケーションと同様にインストールを進めます。
初回起動時には以下の設定が必要です:
ログイン完了後、スタート画面が表示され、すぐにエージェントモードを含む全機能が利用可能になります。設定プロセスは非常にスムーズで、技術的な知識がなくても簡単に導入できると感じました。
エージェントモードは、ChatGPT Atlasの目玉機能の一つです。実際に使ってみると、ブラウザ全体でAIエージェントが動作するという体験は確かに新鮮でした。
エージェントモードの特徴的な点:
ただし、現在のところ「どのページをどう見ているか」という詳細な動作状況は画面上では分かりにくく、エージェントが何をしているのかを把握するのに少し慣れが必要だと感じました。
サイドチャット機能は、ブラウジング中の利便性を大幅に向上させる機能です。現在見ているページの内容について即座に質問できます。
実際にAmazonの商品ページで試してみたところ:
特に印象的だったのは、選択したテキストを自動的にコンテキストとして認識してくれる点です。気になる部分をハイライトしてから質問すると、その内容を踏まえた回答が得られます。
実際に使い比べてみると、ChatGPT AtlasとPerplexity Cometにはいくつかの違いがあることが分かりました。
機能 | ChatGPT Atlas | Perplexity Comet |
---|---|---|
エージェントモード | ブラウザ全体で動作、より統合的 | 検索に特化した設計 |
ページ理解 | 選択テキストを含む詳細な文脈理解 | ページ全体の概要把握 |
履歴管理 | 左側パネルで過去の会話を一覧表示 | 検索履歴中心の管理 |
私自身の使用感としては、ChatGPT Atlasの方がより「対話的」だと感じました。Cometが検索エンジンの延長線上にあるのに対し、Atlasは本当にAIアシスタントと一緒にブラウジングしているような感覚があります。
実際に使ってみて、以下のような場面で特に有効だと感じました:
ニュースサイトを見ている際に「なぜ今株価がこんなに上がっているの?」といった疑問をその場で解決できます。記事の内容を理解した上で、背景情報や関連する経済指標まで含めた包括的な説明を受けられるのは非常に便利です。
ECサイトで商品を見ている時に、その商品の特徴や他の選択肢について即座に相談できます。「上記の本をすべてAmazonのカートに入れる」といった具体的な操作指示も可能で、購買プロセスの効率化が図れます。
専門的な内容を調べている際に、理解が困難な部分について詳しい解説を求めたり、関連する情報を自動的に収集してもらったりできます。
ChatGPT Atlasは、AIとブラウジングの統合という点で確実に一歩先を行く製品だと感じました。以下が主要なポイントです:
Mac操作に慣れていない状況での検証でしたが、それでも十分にその価値を実感できました。今後、より多くのユーザーがこのような統合型AIブラウザを使うようになれば、インターネットでの情報収集や作業効率は大幅に向上すると考えられます。
特に、情報収集が重要な業務に従事している方や、日常的に多くのウェブサイトを閲覧する方にとって、ChatGPT Atlasは非常に有用なツールになるのではないでしょうか。
ChatGPT Atlasは、OpenAIが開発したChatGPT機能を内蔵したウェブブラウザです。ブラウジング中にいつでもChatGPTと対話できる点が特徴で、調べ物をしながら疑問に思ったことを即座に質問したり、コンテンツの分析を依頼したりできます。
エージェントモードは、ChatGPT Atlasの主要機能の一つで、ブラウザ全体でAIエージェントが動作します。指示に応じて自動的に適切なページに移動したり、複数のページを横断して情報収集したりすることが可能です。ただし、AIが何をしているか分かりにくい場合があるため、慣れが必要です。
サイドチャット機能は、コマンド+シフト+Gのショートカットキーで瞬時に呼び出すことができます。現在見ているページの内容について質問したり、選択したテキストを基に関連情報を検索したりできます。Amazonの商品ページなどで特に便利です。
ChatGPT Atlasはブラウザ全体で動作し、より対話的なAIアシスタントとしての側面が強いです。一方、Perplexity Cometは検索に特化した設計となっています。Atlasはページ内容の詳細な文脈理解に優れ、Cometは検索履歴中心の管理が特徴です。
ChatGPT Atlasは公式サイトからダウンロードできます。インストール後、ChatGPTアカウントでログインし、ブラウザのメモリ機能の有効化、デフォルトブラウザとしての設定(任意)、エージェントモードの初期設定を行います。設定はスムーズで、技術的な知識がなくても簡単に導入できます。
Workstyle Evolution代表。18万人超YouTuber&『ChatGPT最強の仕事術』著者。
株式会社Workstyle Evolution代表取締役。YouTubeチャンネル「いけともch(チャンネル)」では、 AIエージェント時代の必須ノウハウ・スキルや、最新AIツールの活用法を独自のビジネス視点から解説し、 チャンネル登録数は18万人超(2025年7月時点)。