
2025/07/23(水)
OpenAIのDevDayで発表された「カスタムGPTs」機能。ChatGPT Plusユーザーなら、独自のGPTチャットボットを作成し、他のPlusメンバーと共有できるようになりました。
こんな方におすすめの記事です!
✅ ChatGPT Plusを使っていて、GPTsに興味がある方
✅ ノーコードでAIツールを作ってみたい方
✅ 学習効率を上げるAIツールを探している教育関係者
✅ 実際にGPTsを使った感想を知りたい方
最初は「GPTsって結局、ChatGPTのプロンプト設定ツールでしょ?」と懐疑的でした。しかし、実際に複数のGPTsを作成してみると、その可能性に驚かされました。特に、非技術者でも簡単にAIボットを作れる点は革新的です。
OpenAIの公式ドキュメントはまだ発展途上なので、実際にGPTsを作成した経験から得た知見をシェアします。
GPTsって単なるプロンプト設定ツールと何が違うんですか?毎回同じ指示を入力するのと変わらないように思えるのですが…
確かにプロンプトの保存機能に見えますが、GPTsは独自ファイルのアップロード、外部API連携、画像認識などの高度な機能が統合されています。例えば、学習資料をアップロードして手書きメモを画像で読み取り、あなたの理解度に合わせた復習スケジュールまで提案してくれます。毎回プロンプトをコピペするのとは全く違う「専門特化したAIアシスタント」として機能するんです。
開発のポイント 科学的に証明された「Free Recall学習法」をベースにしたGPTです。この手法は、白紙に覚えた内容をできるだけ多く書き出し、理想的にはマインドマップ形式で整理する学習法です。
具体的にできること
実際の使用例 心臓の解剖学に関する基本記事のリンクを投稿し、手書きのマインドマップをアップロードしてテストしました。結果は驚くほど正確で、雑な手書きの心臓図や読みにくい字も的確に解析してくれました!
💡 こんな方に特におすすめ
開発のポイント 科学的根拠に基づいた学習テクニックに関する記事をナレッジソースとしてアップロードし、シンプルなプロンプトを設定するだけで完成しました。驚くほど簡単に、一回目で期待通りの動作をしてくれました。
✅ メリット
コンセプト 子供時代に愛読した「選択型冒険小説」からインスピレーションを得て作成。重要な分岐点で読者が選択肢を選び、物語の進行を決められるインタラクティブなストーリーGPTです。
デザインへのこだわり 1970年代から1980年代のレトロなSF風イラストを生成するよう設定しましたが、結果はまちまちでした。画像が生成されない場合もあれば、より現代的で未来的な3Dスタイルになることもありました。
⚠️ 注意点 画像生成機能は継続的に改善されており、最新のGPT-4oでは以前より安定した結果が得られるようになっています。
手書きの図やマインドマップまで読み取れるって本当ですか?かなり高度な設定が必要そうですが、AIツール初心者でも作れるんでしょうか?
画像認識機能は標準で搭載されているので、特別な設定は必要ありません。実際の作成は対話形式で「○○の機能を持つGPTを作りたい」と伝えるだけで、名前やアイコン、回答スタイルを順番に質問してくれます!
新しいGPTs UIは直感的ですが、個人的には指示ウィザードを飛ばして、直接「Configure(設定)」オプションを使用する方が効率的でした。より細かい制御が可能になります。
💡 おすすめの作成手順
良い点
改善が必要な点
⚠️ ボットが予想外の動作をする場合がある
⚠️ ChatGPT Plus以上のユーザーのみという制限
⚠️ 利用制限は定期的に変更されるため、最新の制限については公式サイトをご確認ください
ビジネスで使いたいのですが、「予想外の動作をする場合がある」って具体的にどんな問題があるんですか?実用レベルに達していないということでしょうか?
GPTsは確実に革新的なツールで、特に教育分野やプログラミング知識不要でのAIアシスタント作成において高い可能性があります。ただし、たまに設定した通りに動作しなかったり、意図しない回答をしたりすることがあります。重要な意思決定や外部顧客向けサービスなど、100%の精度が求められる場面では慎重になる必要がありますが、社内の業務効率化や学習支援など、多少の誤動作が許容される分野では十分実用的です。
本格的なAIアプリケーションを開発する場合、多くの開発者はOpenAI APIを直接使用し、独自ドメインで専用アプリを構築する可能性が高いでしょう。これにより、会話の制御や外部統合をより柔軟に行えるからです。
結論:期待大、ただし課題もあり
GPTsは確実に革新的なツールです。特に以下の点で優れています:
✅ プログラミング知識不要でAIアシスタント作成
✅ 教育分野での活用可能性が高い
✅ ユーザーフレンドリーなインターフェース
一方で、予期しない動作やバグがあるため、OpenAIがこれらの問題を解決するまでは、業務レベルでの本格採用は慎重になる必要があります。
次のステップ この記事を読んで興味を持った方は、ぜひ実際にGPTsを作成してみてください。簡単なものから始めて、徐々に複雑な機能を追加していくのがおすすめです。
ChatGPT Plusをお持ちでない方も、将来的にはより多くのユーザーがアクセスできるようになる可能性が高いので、今のうちから情報収集をしておくと良いでしょう。
GPTsの進化とともに、私たちの学習方法や仕事のやり方が大きく変わる日は、そう遠くないかもしれません。
エドテック業界で20年以上の経験を持つシニアテクニカルアーキテクト。AI統合とLLM実装に特化。
エドテック分野で20年以上の経験を持つシニアテクニカルアーキテクト。 AI統合および大規模言語モデル(LLM)の実装に特化。 革新的な学習プラットフォームの設計、分散チームのリード、 そしてビジネス価値を創出する技術革新の推進において豊富な実績を持つ。
この記事は著者の許可を得て公開しています。
元記事:Uncovering GPTs; just a prompt wizard for ChatGPT?
Workstyle Evolution代表。18万人超YouTuber&著書『ChatGPT最強の仕事術』は4万部突破。
株式会社Workstyle Evolution代表取締役。YouTubeチャンネル「いけともch(チャンネル)」では、 AIエージェント時代の必須ノウハウ・スキルや、最新AIツールの活用法を独自のビジネス視点から解説し、 チャンネル登録数は18万人超(2025年7月時点)。